3階建ての注文住宅を建てるメリット・デメリットや費用相場を解説

公開日:2024/01/15  最終更新日:2023/09/14

家

3階建ての注文住宅は、広々とした空間と多彩な用途が魅力ですが、注意すべきポイントもあります。この記事では、3階建て住宅のメリット・デメリットや、建築費用の相場について解説します。家づくりにおける重要な判断材料を知りたい人は、参考にしてください。さまざまな要素を総合的に検討し、理想の住まいを実現するヒントを紹介します。

3階建ての注文住宅を建てるメリット

3階建ての注文住宅を建てるメリットには、さまざまな点が挙げられます。

以下に主なメリットを述べていきます。

広々とした空間

3階建ての住宅は、1階、2階、そして3階の各階に十分なスペースを持っています。これにより、家族それぞれが個別の空間を持ち、プライバシーを保てます。また、リビングエリアやキッチンを広く取れるため、生活空間がより広々とした印象を与えます。

多目的な部屋

3階建ての住宅では、余分な部屋を用意することができます。

例えば、趣味の部屋、仕事や勉強に集中できる書斎、またはゲストルームなどが考えられます。これにより、家族のライフスタイルに合わせた使い勝手の良い空間創りが可能です。

眺望と採光

高い位置に建てられる3階建ての住宅は、周囲の景色を楽しめる優れた眺望を提供します。

また、上階にある部屋は日光をより多く取り込み、優れた採光性もメリットのひとつです。眺望と採光により、快適な居住空間を実現できます。

騒音との遮断

各階ごとに生活エリアを区切るため、屋内の騒音を遮断しやすくなります。

たとえば、子ども達が上階で遊んでいても、1階のリビングエリアに音や振動は響きません。フロアで区切られた生活エリアにより、居住者のストレスを軽減し、快適な生活を送れます。

地震や災害への強さ

3階建ての住宅は、建築時に耐震性の高い設計がされるため、地震に対して強いのが特徴です。

2階以上を主な居住スペースにすると、水害にも耐えられます。適切な設計と強固な構造により、安心して住むことができるでしょう。

投資価値の向上

より多くの床面積を持っているため、一般的に価値が高いとされています。

将来的な転居や売却の際にも、より高いリターンを期待できる可能性があります。

これらのメリットにより、3階建ての注文住宅は快適な居住空間と将来への投資価値を提供します。ただし、土地や予算、家族のニーズに合わせて適切な設計を行うことが重要です。

3階建ての注文住宅を建てるデメリット

3階建ての注文住宅を建てる際には、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。

以下に主なデメリットを説明します。

階段の利用と高齢者への配慮

3階建ての住宅では、各階への移動に階段を利用する場合、高齢者や体力の制約がある家族にとって負担となる可能性があります。

バリアフリー設計を考慮し、高齢者や身体障害者の利便性を向上させましょう。

エネルギー効率の低下

階段や多階層の構造により、空調や照明の効率が低下する可能性があります。

特に、上層階は夏季に暑くなりやすく、1階は冬季の暖房効果が下がることが考えられます。断熱材やエネルギー効率の高い設備の導入が重要です。

建築費用の増加

高さがある3階建ての住宅は、建築費用が高くなる傾向があります。

階数が増えることで、基礎や構造の強化、エレベーターの導入など追加の費用がかかるためです。計画段階での予算管理が重要です。

日常の動線と家事効率

3階建ての住宅では、各階に必要な部屋が分散しているため、日常の動線が複雑になる可能性があります。たとえば、料理や洗濯などの家事が複数階に分かれ、効率が悪くなることが考えられます。家事を考慮した間取りや収納計画が必要です。

維持管理の負担

外壁や屋根が高い場所に位置するため、定期的な点検や修繕に費用と手間がかかります。

維持管理に対する予算と計画を立てておくことが重要です。

3階建ての注文住宅の費用相場

3階建ての注文住宅の費用相場は、多くの要因によって大きく異なります。

3階建て住宅の坪単価の相場は、坪50〜70万円程度です。また建物代は2階建て住宅よりも高額になりやすく、構造計算費用や地盤改良費もかかることを念頭に置いておきましょう。

一般的な構造計算費用は15〜30万円で、地盤改良費用は地盤の状態によるため、10〜100万円程度の費用がかかります。建物代は1,000〜3,000万円程度です。ただし、これはあくまで平均的な範囲であり、床面積や建物の総面積が大きくなればなるほど、建築費用も増加します。

また、使用する材料や設備のグレードによって費用が変わります。高級な素材や設備を選ぶと、追加の費用が必要です。土地の立地や地盤状況、形状によっても建築コストが変わります。均整の取れた土地よりも、立地条件が難しい土地では追加の工事費用が発生します。

さらに家のデザインや間取り、建物の形状によっても費用が異なります。特に複雑なデザインやカスタマイズされたプランは、追加の設計コストがかかるため、費用についてはしっかりと検討しましょう。

その他、地域によって建築コストが異なることがあり、施工会社や建築業者によっても価格差が生じます。

まとめ

3階建ての注文住宅のメリットは、広々とした空間、多目的な部屋、眺望と採光の良さ、地震や災害への強さ、投資価値です。しかし、階段での移動と高齢者への配慮、エネルギー効率の低下、建築費用の増加、日常の動線と家事効率の課題、維持管理の負担、土地条件と制約などのデメリットも考慮する必要があります。一般的な3階建ての注文住宅の費用相場は、約1億円から3億円以上とされているもののますが、建物の規模、仕様、土地の条件、設計と建築プラン、地域や施工会社により異なります。計画段階で予算とニーズを適切に考慮し、最適な住宅を建てることが重要です。

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