注文住宅は平屋がよい?メリットや注意点、費用相場を紹介

公開日:2023/08/15  最終更新日:2023/06/28

注文住宅は、新しい家を購入する方法のひとつです。分譲住宅などは、建築済というケースも多いでしょう。しかし、注文住宅は土地探しや設計段階から始まります。せっかく建てるのだから二階建てがいいと考える方も多いのではないでしょうか。しかし近年は平屋も人気です。そこで今回は平屋のメリットや注意点、そして費用相場を紹介します。

注文住宅を平屋にするメリットとは?

注文住宅を検討するときは、家族構成やコストといった、さまざまな観点から検討しましょう。そこで平屋のメリットを紹介します。

家族が近い

平屋は、一般的にひとつのフロアにすべてが詰まっている構造です。住宅の一階フロアに、キッチンやリビングはもちろんこと、子ども部屋、寝室などのすべてが間取りに組み込まれています。

たとえば、子育て中や高齢者との同居の場合は安心です。同じフロアのため、お互いの存在が確認できます。

コスト面

一般的には、二階建てより平屋のほうがコスト面で有利です。ただし、ここでいうコストとは、建築時ではなく、建築後の維持にかかるコストです。

完成後の電気光熱費や修繕費用も安価に済みます。たとえば、二階建ての外壁塗装は、足場などを組み上げないと塗装できません。しかし、平屋の場合は、足場を組んだとしても一段程度で済むでしょう。

生活のしやすさ

ワンフロアにすべてが詰まっている平屋は、生活のしやすさも感じます。たとえば、二階建ての場合は、一階で洗濯機を回し、二階のベランダで干すという光景が多いのではないでしょうか。

このような動きは、若いときはよいかもしれません。しかし、年齢を重ねていくうちに、負担になる可能性もあります。

地震に強い

平屋は、基本的に地震という特徴を持っています。なぜなら、二階建てよりも低く、一階フロアの面積が広い構造になっているからです。

日本は、とくに地震が多い国として知られています。二階建てやビルに比べると、横揺れの影響を受けにくいでしょう。

台風にも強い

平屋は、台風にも強い構造です。もちろん、丘の上や周囲に障害物がない状況だと、台風の影響を受けるかもしれません。しかし、周囲が二階建てを含めた住宅に囲まれている場合は、風による影響を軽減できます。

実際、台風の影響を受けやすい沖縄では、寄棟つくりの平屋をよく見かけるでしょう。また、災害時は逃げやすいというメリットもあります。これは地震と台風のどちらも同じです。二階フロアと一階フロアの脱出を比べた場合は、圧倒的に一階フロアからの方が早く非難できます。

注文住宅を平屋にするデメリットや注意点とは?

平屋は、過ごしやすく災害に強いなど多くのメリットがあります。しかし、決してメリットだけではありません。注文住宅で平屋を建てるときは、デメリット部分もしっかり把握しましょう。

建築コストが高くなる

どの程度の平屋を建てるのかは、重要なポイントです。もし、2階建ての住宅をそのまま平屋にした場合には、基礎工事などが高額になるかもしれません。

また、敷地も同じです。とくに坪単価の高い好立地を選んだときは、二階建てよりも広い土地が必要になるため、土地代が高額になります

プライバシーや防犯の不安

平屋は、プライバシーや防犯面に不安を感じる方も少なくありません。実際、間取りや窓の大きさ、そして塀の有無によっては、外から見える状態になります。

また、周囲が二階建ての家に囲まれている場合は、二階フロアから敷地内が丸見えです。

もちろん、プライバシーと防犯を意識した注文住宅にすれば不安は解消しますが、何も考えずに立ててしまうと、プライバシーが晒され、防犯に不安を感じてしまうでしょう

環境が悪くなる

平屋は、建て方や周辺状況によって環境が悪くなります。たとえば、二階建てに囲まれた場合は、太陽の光が差し込む時間が短くなりますし、風通しも悪くなります。

状況によっては、ジメジメした日が多くなるため、洗濯物の乾きも悪くなるでしょう。周囲に住宅が建っていない宅地に平屋を建てる場合は要注意です。

水害が心配

万が一、水害が起きたときは、二階フロアに逃げるという手段がありません。また、自分たちの安全が脅かされるだけでなく、平屋を建てるときは、浸水による住宅の被害も心配です

川より低い土地や、冠水しやすい地域は避けた方がよいでしょう。

平屋の注文住宅の相場や予算はどのくらい?

平屋の注文住宅は、間取りやデザイン、そして機能面で大きく変化します。しかし、二階建てと同じ床面積の平屋を建てると仮定したときは、二階建てより高額になる可能性が高いでしょう。

さきほどご紹介した基礎工事や、土地代、断熱対策など、快適に生活するためには、平屋だからこその工事と費用も必要です。ちなみに二階建ての場合は、土地代と建物のセットで3千~4千万円くらいが一般的です。この金額に10~20%上乗せした金額が、平屋の注文住宅の相場と考えてもよいでしょう

ただし、あくまで紹介する金額は目安です。都市部の坪単価の高い土地や、高機能住宅、そして材料やデザインによっては、金額が大きく変化します。

まとめ

注文住宅は、自分たちの理想を叶えられる住宅購入方法のひとつです。土地選びや設計など、さまざまな点で自由に決められます。もし、二階建てと平屋で迷っているときは、双方のメリットとデメリットを確認しましょう。

そして、家族構成、将来像、予算などあらゆる面から判断することが大切です。平屋は、近年人気のある住宅です。じっくり考えて、世界に一つだけの住宅を完成させましょう。

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