二世帯住宅とは?各種類や費用相場を紹介

公開日:2023/11/15  最終更新日:2023/07/04


二世帯住宅を購入する際、まず検討したいのはどのような間取りタイプを採用するかという点です。二世帯住宅には完全同居型・部分共用型・完全分離型の3種類があるため、家族とよく相談して最適なスタイルを選択してください。今回は、二世帯住宅の種類とそれぞれの特徴に加え、種類ごとの費用相場も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

二世帯住宅とは?

二世帯住宅とは、文字通り親世帯と子世帯の二世帯で暮らす家を指します。キッチンやお風呂などの生活スペースをすべて共有して暮らす場合もありますが、設備を2つずつ用意して分けて使用するケースもあります。

二世帯住宅の間取りの種類

二世帯住宅の間取りの種類は、完全同居型・部分共用型・完全分離型の3種類です。

以下では、それぞれの詳細はメリット・デメリットについて詳しく解説します。

完全同居型

完全同居型とは、玄関やキッチン、お風呂などの生活スペースのほとんどを二世帯で共有する間取りタイプです。寝室や自室以外はLDKなども含めてすべて親世帯・子世帯でともに過ごすスペースとなるため、狭い土地のなかでもゆとりを持った間取りが叶います。

また、特に小さな子どもや高齢の両親がいる場合は、お互いの目が行き届きやすく、サポートし合いながら過ごせるのもメリットのひとつです。完全同居型のデメリットは、それぞれの世帯のプライベートな時間を守りにくくなる点です。また、生活スタイルの違いによって食事やお風呂の時間が異なることでストレスを感じるケースもあるでしょう。

部分共用型

部分共用型とは、家族で食事をとったりリラックスした時間を過ごすためのリビング・ダイニングは各世帯でそれぞれ1つずつ用意し、玄関や浴室、洗面台などは共用部分として二世帯で使用する間取りタイプです。完全同居型と比較すると、ほどよい距離感でプライバシーを保つことが可能であり、また、広い敷地でなくとも、無理なく実現できる間取りである点もメリットであるといえるでしょう。

一方で、部分共用型は、基本的には共用スペースを真ん中に配置して、それぞれの世帯のリビング・ダイニングや寝室などのプライベートなスペースを共有スペースを挟んだ左右に配置することになるため、間取りの自由度は決して高くありません。さらに、玄関をそれぞれの世帯で分けていない場合には、来客を招く際に気軽に呼べないといった点もデメリットのひとつとなります。

完全分離型

完全分離型とは、玄関やキッチン、お風呂などを含むすべてのスペースが世帯ごとに用意し、2つの家を1つにまとめたような間取りタイプです。親世帯の生活スペースと子世帯の生活スペースは内部でしっかりと区切られていますが、住宅のなかにそれぞれのスペースを行き来できる扉を設けているケースもあります。

また、間取りを左右で分けるタイプと、2階建て住宅の上下で分けるタイプの2種類から選択できます。完全分離型のメリットは、世帯ごとに完全に独立したスペースで暮らすことになるため、お互いのプライバシーを守りやすい点です。

また、特に名字が異なる場合には、玄関・表札が2つに分かれることで、郵便物の受け取りなどにもスムーズになるでしょう。一方、リビング・ダイニングだけでなくキッチンなどの設備もすべて2つ用意しなければならないため、それなりに広い土地が必要であるうえ、建築費用も高額となるのがデメリットとして挙げられます。

二世帯住宅の費用相場はどのくらい?

二世帯住宅の費用相場は種類によって大きく異なります。具体的な費用相場は、以下の通りです。

完全同居型

完全同居型はすべての部屋を共有スペースとして使用するため、3つのタイプのなかではもっともコストを抑えられます。基本的には1世帯で住む場合と変わらない間取りとなることから、費用相場も1,800万円〜3,500万円ほどと、1世帯のマイホームと同程度の金額です。

部分共用型

部分共用型の費用相場は、どこまでを共用スペースとし、どこからを独立したスペースとするかによって大きく変わります。基本的には、共用スペースとする範囲を広げるほど建設費用は安くなり、独立させる範囲を広げるほど費用も高くなる傾向です。相場は2,400万円〜4,500万円と幅があります。

完全分離型

完全分離型の二世帯住宅は、リビング・ダイニングなどの部屋やキッチン・お風呂などの設備をすべて2世帯分準備しなければならないため、その分費用も高くなります。具体的な費用相場は3,000〜5,500万円程度です。

まとめ

今回は、二世帯住宅の種類ごとの特徴やメリット・デメリットに加え、それぞれの費用相場についても詳しく解説しました。二世帯住宅には、完全同居型・部分共用型・完全分離型の3種類があり、それぞれでメリット・デメリットや費用が異なります。どのタイプが合っているかは、同居する家族の考え方や距離感、予算によってそれぞれであるため、まずは家族全員の意見をしっかりとすり合わせることが重要です。「狭い土地でも余裕を持てる間取りにしたい」「ほどよい距離感を保って生活したい」「それぞれのプライバシーを守ってゆったりと暮らしたい」など、重視したい条件を明確にしましょう。二世帯住宅の購入を検討している人は、今回の記事をぜひ参考にしてみてください。

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