予算オーバーを防ごう!注文住宅の建築コストを安く抑える方法とは?
家の購入は一生に一度といわれています。非常に高額な買い物であるため、何度もできるものではありません。そこで把握しておきたいのが、注文住宅の建築コストを安く抑える方法です。その方法を知るためにも、まずは注文住宅が予算オーバーしやすい原因を把握し、そのうえで注文住宅の建築コストを安く抑える方法を知りましょう。
注文住宅が予算オーバーしやすい原因
なぜ多くの人が注文住宅の購入で予算オーバーしてしまうのでしょうか。ここでは、その理由を明らかにします。
注文住宅の相場が分からない
仕方がないことですが、そもそも注文住宅の適切な価格は知られていません。なんど購入するものであれば前回の経験もあるため、住宅にどの程度のコストがかかるのかも分かるでしょう。しかし一生に一度の買い物ともなれば、いくらかかるのかまったく分からないわけです。そのうえ注文住宅の場合は、比較的自由に設計できるのであれこれと設備をつけてしまいます。そうすると徐々にコストが高まり、思っている以上の出費になることに…。
たとえば注文住宅のオプションには床暖房があります。床暖房は6畳あたり30万円から50万円が相場なので、対象の部屋が広ければ広いだけコストアップします。浴室暖房乾燥機は10万円から20万円が相場です。そういった設備をどんどん積み重ねていくと、結果的に高額化し,大きな負担を感じるようになるのです。
金銭感覚が麻痺する
そもそも注文住宅を購入したい人は、自分だけの家。つまりはオーダーメイドの家を建てたい、と強く願っています。その結果、やりたいことを詰め込んでしまい、徐々に金銭感覚が麻痺するのです。数樹万円するような設備も簡単に採用するなど吟味すること自体を忘れているケースも珍しくありません。
建築費以外の予算を考慮していない
注文住宅のコストは、多彩です。なのに建築費用以外を考慮していない人が少なくありません。建築費以外にも庭や塀の工事費やエアコンの工事費など付帯工事費が発生することも多いです。また、住宅ローンの手数料や登記費用、さらには税金などの諸費用も馬鹿にはなりません。それらの総合的なコストも把握した上で、予算額を決めましょう。
注文住宅の建築コストを安く抑える方法
予算オーバーしたからといって、諦める必要はありません。注文住宅でも建築コストを抑える方法があるからです。こちらでは、とくに有効とされる方法を紹介します。
予算を前もって伝える
建築会社に対し、どの程度の予算なら確保できるか伝えてください。予算を伝えないと、建築会社も利益を得るためにさまざまな設備を提案してきます。それらを受け入れていると、結果として高額化することになり予算オーバーになるのです。
一方で最初から予算を伝えておけば、その予算に見合った提案をしてくれます。その予算での対応が難しいといわれれば、ほかの建築会社に切り替えればよいだけです。「予算が無限にある」という方はいないでしょう。どの程度の額までであれば対応可能かじっくりと考え、そのうえで適切な予算額を決定してください。
延床面積を減らす
当然ですが、大きな家と比較して小さな家のほうが建築費用は安く済みます。そもそも大きな家は、住み始めると光熱費や住宅の回収費用も多くかかることに…。とくに家を大きくする必要がないのであれば、延床面積を減らしてみましょう。それだけでも、大幅なコストカットになります。
シンプルな作りにする
注文住宅は理想を具現化できるため、あれこれと詰め込んでしまいます。特徴的なフォルムの住宅を検討している方もいるでしょうが、実際に建てると工事費がかさみます。それよりもシンプルな作りであれば、安く住むのです。シンプルであれば、基礎工事の工程も少なくなり工期も短くなってコストも下がります。余程のこだわりがあれば、特徴的な家もよいかもしれません。しかしこだわりがないのであれば、なるべくシンプルな作りにしましょう。
水回りの位置を工夫する
トイレやキッチンお風呂場といった水回りはコストがかかります。給排水設備を取り付けなければならず、複雑な作業を必要とするのです。それらの水回りをなるべく一箇所にまとめることで、工事費はかなり割安になります。たとえば1階と2階にトイレを設置するのではなく、1階のみに設置するだけでもコストダウンにつながります。
注文住宅の建築コストを削る際に注意するべきポイント
いくら建築コストを引き下げたいからといって、何でもかんでもカットするのはおすすめできません。住み心地にも大きな影響が出てくるからです。ここでは、注文住宅の建築コストを削る際に注意するべきポイントを紹介します。
耐震性能はカットNG
地震大国である日本で耐震性能をカットするのは絶対にNGです。あなたと家族の命に関わる性能であり、そもそも耐震性能がない家だと地震保険などの加入に大きな問題が発生します。
断熱性能はカットNG
快適な住まいに欠かせないのが断熱性能です。とくに近年の夏は酷暑が続いており、家の中にいて熱中症にかかることも少なくありません。なのに断熱性能をケチってしまうと、夏は蒸し風呂のような状態になります。エアコンを使う機会が多くなり、結果的に高くつきます。
まとめ
ここまで注文住宅の建築コストを安く抑える方法を紹介しました。高額化しやすい注文住宅ですが、延床面積を減らしたり、作りをシンプルにしたりするだけで10~20%ほどコストを抑えられる可能性があります。もちろん注文住宅はこだわりを持てるので、いろいろな希望もあるでしょう。しかしお金は有限であり、高額であればローンの支払いに困ることも考えられます。将来も考え、カットできる部分はカットしましょう。